メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬

ぶわははっは。これいーよ、最高ー。トミー・リー・ジョーンズの富士山型の額のしわが夢にでそうです。
いや、それにしてもですな、見事な作品でしたよ。ぱっと見、メキシコ国境を舞台にした、男同士のマッチョな世界を書いたように見せかける。でも、段々フォーカスがずれていって、どんずまりのアメリカ南部の問題を突き付ける社会派を思わせる展開もかいま見せる。と思わせておいて、いやいやちがう。これはまた別な位相では一人の男が救われる物語なのだ、と確信させる。なのかなぁとおもいきや、孤独な男の静かな狂気だったのかーと肩透かしを……。
いや最後まで飽きませんでした。しかも、それぞれのファクターが、一つの流れの中にぴったりおさまっているのな。トミーがどこぞの大学を主席で卒業していると言うのは伊達ではないと思いました。
ぴかいちは、どう考えてもバリー・ペッパーなので要注目。
この映画、お薦めです、最高に笑えるし、どこを切り取っても一級品の美しさ。見るべし。