2003-12-06 麦ふみクーツェ 本 いしいしんじ 素晴らしい文章だ。美しくてもの悲しくて充足している。大人に読ませるなんてもったいない。「俺のあの子」に読ませたい。「僕の宝物なんだよ」といって手渡してあげたい。そんな本が人生でいくつあると思う? あの子がいくつになったら楽しんでくれるかな。ドリトル先生とかナルニアよりはあとかな。ゲド戦記だったらおんなじくらいかもな。モモと銀河鉄道の夜よりは先に教えなくちゃ。はじめは、確かにわからないといって放り出すかもしれない。でもきっといつか振り返って手に取るだろう。これはそんな本だ。 いい本に出会った。 蛇足だけど、装丁の美しさは素晴らしい。いい仕事です。